7歳から12歳までだからできる「顎の矯正」とは?
歯並びが悪い原因として考えられる事はどんなことがあるでしょうか?
まず考えられるのは、歯が大きすぎるなどの「歯」の問題です。
そしてもうひとつ、「顎」が原因となっていることも少なくありません。
今回のテーマはこの「顎」の治療について。「顎」の治療をすることで得られる効果や、治療を行うべき時期についてお話したいと思います。
「顎」が原因となって、歯並びが悪くなることも
歯並びの悪い原因を大きく分けると、「歯」の問題と、「顎」の問題の2つ。さらに細かく分けると6つ考えれられます。(図1参照)
歯は顎の骨に生えているわけですから、顎の骨は「歯の土台」ともいうべき大事な存在。上顎と下顎がバランス良く成長していないと、理想的な歯並びは望めません。
ですから矯正治療をはじめるうえでは、「顎」についても考慮する必要があります。
「顎の矯正」を行うことが出来れば、比較的スムーズに、歯並びをキレイにできるケースが少なくありません。
ここでいう「顎の矯正」というのは、上顎と下顎がバランス良く成長することを助長する、という意味です。
例えば、下顎が成長しすぎている場合(いわゆる受け口)は、下顎の成長を抑える。また、上顎が下顎より出ている場合(いわゆる出っ歯)は、下顎の成長を促すということです。
ただし、顎の矯正を行うことができるのは、顎が成長途上である場合だけ。年齢としては、7歳から12歳くらいまでが該当します。15歳以上では、ほぼ顎の成長を終えてしまっているので、「顎の矯正」はできません。したがって、顎が成長する時期を逃すと、外科手術を併用しなければキレイな歯並びが実現しないケースもあります。
7歳から始めるのが理想的
7歳から12歳までの年齢で矯正を行うと、もう一つ大きな利点があります。
それは矯正器具を使わずに「歯の矯正」を行える可能性が高い、ということです。
この時期は、乳歯と永久歯の生え替わりの時期。たとえ多少歯並びが悪くても、永久歯の生える位置を誘導することで「正常な成長のレール」に乗せ、歯をキレイに並べる事ができるのです。成長に合わせて矯正することができるので、歯に対する負担が少ないうえに、非常にキレイに仕上がります。
「ボタンの掛け違い」という言葉がありますが、歯並びも一度悪くなってバランスを崩してしまうと、歯並びは徐々に悪化していく傾向にあります。逆に一回キレイに歯並びが整ってしまえば、そのキレイな歯並びを維持できる人が多いようです。
矯正は、早ければ早いほど、良い結果が得やすくなります。ただし、あまり小さいうちから矯正治療を行うのは、矯正をする意味を理解することや動機づけが難しいので、結果としては子供に余計な負担をかけさせただけということにもなりかねません。乳歯の段階からでも、歯並びを良くするためにできることはあるのですが、やはり乳歯と永久歯が生えかわる7歳くらいからのなるべく早い時期に矯正を行うのが理想的です。
専門家でなければわからないこともありますから、6~8歳の時期には何はともあれ一度は専門の医師に見せたほうが良いでしょう。
15歳以上の方でも、その方に最も合ったやり方で治療を行うことはできます。相談だけなら、どの矯正歯科でも大体3000円前後で済みます。まずはお近くの矯正歯科に足を運んでみてはいかがでしょうか。